〜積木崩し〜


「ん!?誰だあれは?」


コートに現れた真田が側にいた柳に聞いた。


「プーッ!」


ブン太がガムを膨らまそうとしながら吹き出した。


「真田・・・。 よう見てみんしゃい。」


仁王に言われ真田が目を凝らすと彼は振り向いた。


「あ!真田副部長、遅かったじゃないっすか!」


彼の声を聞き真田は驚いた。


「赤也!?なんだ、その頭は!!」


「あ!?これっすか?どうです?似合いますか?」


赤也はニコニコしながら真田に近づいてきた。


「彼は縮毛矯正をしたようですよ。」





驚いている真田に柳生が説明する。


「縮毛矯正!?なんだ、それは?」


事態が読めない真田に赤也が


「俺、ストレートパーマをかけたんですよ。」


と、サラサラのストレートになった髪に手をかけた。


「なんだと?パーマをかけただと?それはけしからん!」


校則で禁止されているパーマに真田は怒った。


「弦一郎、赤也の場合は特例が認められたんだ。」


柳がことの説明を始めた。


「赤也のくせ毛はパーマと見分けがつかない。
だからあえて直毛にするためならよいと認められたのさ。」


「ほう。」


説明を受けて納得した真田が赤也の髪に手を触れた。


「しかし、随分と印象が変わるものだな。」


「へへっ、そうっすか?」


赤也はちょっと照れた。



「そんなストレートパーマに二万も金かけるんならいっそのこと
俺みたいにスキンヘッドにしちまえばいいのによ!」


ジャッカルが赤也をからかった。



「嫌っすよ!スキンヘッドになるなんて!」


「赤也がスキンヘッドになったらジャッカルと見分けがつかなくなりそうナリ。」


仁王にの言葉にみんなが笑い出した。



そんな中、赤也はじっと真田を見つめていた。


『真田さんが俺の髪に手を触れてくれた・・・。』


それだけで、今回二万もかけてストレートパーマをかけてよかったと思っていた。





『俺、少しずつ真田さんの高く積み上がった積み木を崩して
あんたの心を手に入れるっすよ・・・。』





こうして赤也の「真田」という積み木崩しは始まった。








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う〜ん、ワカメじゃない赤也、気になる(笑)

この話、続くのか!?


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