裕太が部屋へ戻って支度をしていると




「ただいま。」




と、周助の声がした。




裕太は下へ降りていった。




「おかえり、兄貴。」




「やあ、裕太!帰って来てたんだね。」




周助は嬉しそうだ。




「兄貴にテスト勉強教えてもらおうと思って。」




「あはは、そうなんだ。 いいよ、見てあげるよ、おいで。」




裕太は周助の部屋へ入った。




「どう?裕太、聖ルドルフの授業は?」




「60点未満は追試に補習だぜ、青学より厳しいぜ。」




裕太はため息混じりに言った。




「大変だね、なら青学に戻ってくればいいのに・・・。」




周助はからかいながら言った。




「そんなことできるかよ!
俺は兄貴を越えるために聖ルドルフに行ったんだぜ。」




「ああ、そうだったね。」




周助は裕太をなだめるように言った。





「・・・で、どの科目から始めようか?」




「兄貴の得意な科目からでいいよ。」




「うーん、得意な科目かあ。」




周助は引き出しからファイルを取り出した。




「これ、2年の時のテストの答案用紙なんだけどね・・・。」




ファイルを渡されパラパラとめくると




「う!?」




裕太は驚いた。




周助の答案は100点の古典を含む現国と、それ以外の科目はすべて98点だった。




「すげぇ・・・。」




裕太は絶句した。




「ふふっ、古典は得意だから満点にしておいたけど、他の教科は98点で揃えているんだよ。」




周助はさらりと言った。




「えぇ!?
じゃ、これってわざとかよ!? なんでだよ?」




裕太は驚いた。




「だって、僕はいつだって “青学のNo.2”でいたいからね・・・。」




余裕の笑みで言う周助を見て裕太は唖然としていた。




“裕太・・・。僕に勝つのはまだ早いよ”




裕太は心の中で周助の声が聞こえたように思った。





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さすが天才・不二周助!!
テストの順位も、思うままにしていたとは!

それにしても1位は誰なんでしょうね?













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