「くすくす、得意科目からだね。」


「はい!数学は自信あるから満点目指したいんっす!」


裕太は気合が入っていた。


「すごいね。」


木更津はにっこり笑う。


「数学で学年トップになれたら、観月さんや兄貴にも認めてもらえると思って・・・。」



「そうか・・・。」


「俺も自分に自信が持てるようになるし。」



裕太を勇気つけるように木更津は

「じゃあ、頑張ろうよ。周りのみんなが裕太を認めてくれるように!」


と、言った。


「はい!」



「でも数学なら僕より柳沢に教えてもらった方がいいと思うけど・・・。」


「え・・・柳沢さんにですか。」



裕太はなんで?といった表情だ。


「うん。なんといっても柳沢は毎回数学はトップだからね。」


「ええ!?」


木更津の言葉に裕太は驚いた。


「くすくす。そんなに驚かないでよ、あいつめちゃくちゃ理数系なんだから。」


「ええ、だって・・・。」


「あれでも医者志願だから頑張ってるんだよ。」





コンコン・・・。


その時ドアをノックする音がした。


「淳、いるだ〜ね?」



柳沢だ。


「どうぞ、入って!」


ガチャリとドアが開き柳沢が入って来た。


「淳〜!観月に頼まれて新しい練習メニュー持ってきただ〜ね。」


「ありがとう。」



その時、


「うわっ!!」


ガツッ!


柳沢はイスの足につまづき机の角に頭をぶつけて倒れた。


「大丈夫!?」


木更津はあわてて柳沢を抱き起こした。


「あぁ〜、淳ぃ〜。
☆が・・・☆が見えるだ〜ね・・・。」


完全に柳沢は伸びていた。



「くすくす・・・。これ、毎回なんだよね。」


木更津はため息まじりに笑った。




“こんな・・・アヒルがトップなのか”


裕太はあまりにも情けないトップの姿にボーゼンとしていたのだった。



“俺は、こんな詰めの甘いトップにならない!”


裕太はますます気合いが入るのだった。





**********************

そういえば、私の周りにも、
なんでこいつの方が成績がいいんだ!?って
不思議に思えるやつがいたなあ。










戻る

ご意見・ご感想はこちら
























女の子お絵かき掲示板ナスカiPhone修理